Letter 宇宙:異常に低い光度をもつ見かけ上典型的なγ線バースト 2004年8月5日 Nature 430, 7000 doi: 10.1038/nature02748 γ線バースト(GRB)の理解は、主に遠方の現象(赤方偏移 z ≈1)の研究によって進展してきた。最も明るいGRBでは、γ線が非常に細く絞られるため、その現象は宇宙の全域で観測され得る。しかし最近傍かつ最も一般的な現象は、γ線が細く絞られていない、あるいは低エネルギーである(またはその両方)という理由から見逃されているのではないかと長い間考えられてきた。本論文では、現在のところ最近傍(z = 0.106)の現象である、GRB 031203の軟γ線の観測について報告する。その現象は、40秒の継続時間と190 keVをこえるピークエネルギーを示したことから、典型的な長時間のGRBであると思われる。しかし、1050 erg 未満のγ線エネルギーは、宇宙論的GRBの集団より、およそ3桁小さい。この現象は(やはり近傍ではあるが多少議論の余地があるGRB 980425と同様に)、GRBの大多数を記述する等方的エネルギー/ピークエネルギーの関係および光度/スペクトルの遅延の関係からすると、明らかに異常である。電波による熱量測定は、これら両方の現象が低エネルギーの爆発であることを示している。我々は、実際かなりの数の低エネルギー現象が起こっていると結論する。 Full Text PDF 目次へ戻る