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医学:ヨザルのHIV-1抵抗性はサイクロフィリンAのTRIM5へのレトロ転位によって説明できる

Nature 430, 6999 doi: 10.1038/nature02777

旧世界ザルでは、TRIM5-αがヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)が細胞に入った後で働いて、HIV-1の感染を強力に妨げる。ヒト細胞では、サイクロフィリンA(CypA)がHIV-1のキャプシドに結合して、同様の感染阻害作用からHIV-1を守っている。新世界ザルの中では、ヨザルだけがHIV-1の侵入後に抵抗性を示す。矛盾するようだが、キャプシド変異ウイルスの場合やキャプシドとCypAの結合を破壊する薬剤を使うと、ヨザル細胞のHIV-1に対する防御壁が消失する。本論文では、RNA干渉(RNAi)によってヨザルのCypAを破壊すると、抗HIV-1活性の抑制に結びつくことを明らかにする。しかし、RNAi処理した細胞にCypAタンパク質を再び導入しても、抗ウイルス作用は回復しない。さらにRNAiの他の標的を探したところ、TRIMCypが見つかった。RNAiに反応するこのメッセンジャーRNAは、TRIM5-CypA融合タンパク質をコードしている。HIV-1侵入後にヨザルが示す抵抗性はTRIMCypによるもので、HIV-1感染性のヒト細胞、ラット細胞にこれを移入すると、HIV-1感染が阻止される。TRIMCypは、新世界ザルと旧世界ザルの分岐後に、LINE-1レトロトランスポゾンが触媒してCypAの相補的DNAがTRIM5遺伝子座に挿入されて生じたらしい。これは、このようなエキソンシャッフリング機構によってキメラ遺伝子が生じた、脊椎動物としては初めての例である。

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