Article 生化学:ATP類似物が結合したカルシウムポンプの結晶構造 2004年7月29日 Nature 430, 6999 doi: 10.1038/nature02680 P型ATPアーゼはATP駆動型のイオンポンプであり、細胞やオルガネラ内外のイオン濃度勾配を作る。我々は今回、P型ATPアーゼスーパーファミリーを代表する骨格筋小胞体Ca2+ポンプに関し、ATP類似物、Mg2+、2個のCa2+がそれぞれの結合部位に結合した状態の結晶構造を解いたので報告する。3つある細胞質ドメイン(A、N、P)はヌクレオチドが存在しない時には大きく離れていたが、この状態ではATP類似物がNドメインとPドメインを直接架橋することにより異なった配置をとる。また、ATP類似物とMg2+の結合によってPドメイン自体の構造が変化する。その結果、Aドメインが傾斜し、膜貫通へリックスの1つが引っ張りあげられて膜貫通領域にあるCa2+結合部位の細胞質側ゲートがロックされることがわかった。Ca2+が筋小胞体の内腔へ放出される直前にCa2+は結合部位に隔離されるが、これがそのメカニズムであると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る