Letter 生化学:緩和分散NMRによるFyn SH3の希薄なフォールディング中間体の特徴づけ 2004年7月29日 Nature 430, 6999 doi: 10.1038/nature02655 多くの生化学的プロセスは機能的に重要な中間体の形成を介して進行する。そのような中間体の同定と特徴づけはその反応メカニズムについての重要な手がかりを提供するが、中間体が一過性に存在する場合や、希薄である場合には、このような情報を得るのは難しい。このような状況の重要な例のひとつが、生物学的な機能を発揮する構造の獲得のモデルとなる小さなタンパク質のフォールディングである。我々は緩和分散核磁気共鳴分光法(relaxation dispersion NMR spectroscopy)を用い、そのようなタンパク質のひとつであるFynチロシンキナーゼのSH3ドメインの2つの変異体について、アンフォールド−フォールド間平衡における希薄なフォールディング中間体を同定した。異なる温度でNMR実験を行うことにより、この方法でフォールディング過程の動力学およびエネルギー論の特徴づけが可能になり、中間体の構造も明らかにすることができた。この方法をネイティブ構造度が異なる中間体を持つ一連の変異体に適用すれば、タンパク質のエネルギー地形を実験的に決定する一般的な方法となりうる。 Full Text PDF 目次へ戻る