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生態:複雑な細菌群集の詳細な系統発生構造

Nature 430, 6999 doi: 10.1038/nature02649

分子データから微生物多様性の広大さが明らかになっているが、解明が進んだ自然界の微生物群集についてさえも、解答が得られていない基本的疑問が2つある。何種類の細菌が共存しているのか、そしてこれらの種類が、生態的に重要となりうる、系統発生的に区別できる構成単位に自然と組織化されるのか、という疑問である。こうした情報なしに、微生物が環境に果たす機能や微生物の集団生物学や生物地理学を厳密に探ることはできない。今回我々は、沿岸域の細菌プランクトン群集から大規模な2つの16SリボソームRNAクローンライブラリーを包括的に試料採取して、これらの疑問に取り組んだ。そして本論文で、一般的なライブラリー構築技術で生じる人工産物の補正処理をすることで、群集構成の詳細なスケールでのパターンが明らかになることを示す。この試料では少なくとも516種類のリボタイプ(固有のrRNA配列)が検出され、これを統計的に外挿すると試料採取した集団内には少なくとも1,633種類のリボタイプが共存するとわかった。これらリボタイプの50%を超えるものが、配列分岐が1%未満のクラスターに分けられる。このパターンはオペロン間変異によって説明づけられないことから、この群集内はごく近縁な分類群で優占されていると見られる。我々は、こうした微小な多様性を示すクラスターが選択的な一掃作用(selective sweep)によって生じ、群集内部から多様性を排除するには競争機構が弱すぎるためにクラスターが存続したと考える。

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