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遺伝:Blm欠失胚性幹細胞で遺伝子スクリーニングを用いて同定したミスマッチ修復遺伝子

Nature 429, 6994 doi: 10.1038/nature02653

二倍体生物で表現型に基づいた劣性遺伝子のスクリーニングを行うには、変異をホモ接合にする方法が必要である。ホモ接合の変異マウスは育種によっても作れるが、培養細胞でホモ接合の変異を作成する確実な方法はこれまでのところなく、これが培養での劣性遺伝子スクリーニングの制約となっている。培養胚性幹(ES)細胞を利用することによって、哺乳類細胞の基本的な成分や生理学的機構を作り出すのに必要なあらゆる遺伝子を研究できる。今回我々は、ブルーム症候群タンパク質(Blm)欠失ES細胞に高頻度で起こる有糸分裂組換えを利用して、レトロウイルスによる復帰可能な遺伝子トラップ法で導入したヘテロ接合の変異から、ホモ接合変異をもつ細胞のゲノム全域にわたるライブラリーを作成した。このライブラリーをスクリーニングして、DNA塩基のミスマッチを見つけて修復するシステムであるDNAミスマッチ修復(MMR)系に欠陥のある細胞を探索し、既知および新規のMMR遺伝子にホモ接合の変異をもつ細胞を得た。Dnmt1を新規MMR遺伝子と同定し、Dnmt1欠失ES細胞が、マイクロサテライト不安定性を示すことを確認した。これにより癌でDnmt1が働く仕組みを説明できる。Blm欠失ES細胞で挿入突然変異誘発を組み合わせることにより、ES細胞での表現型に基づく劣性遺伝子スクリーニングの新たな方法が確立される。

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