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生理:酵母で非必須性の酵素が生じる原因およびその進化の代謝ネットワークを使った解析

Nature 429, 6992 doi: 10.1038/nature02636

培養条件下では、酵母遺伝子の80%が生存に必須ではないらしい。このため、非必須性のものが生じる根本的な機構がどういうものなのか、またそれが緩衝能を持つことを選択した結果なのかそれとも偶然の産物なのかという問題が生じてくる。今回、これらの問題について、酵母代謝ネットワークのin silico流量モデルの1つを用いて解析を行った。このモデルでは、調べた遺伝子の88%で遺伝子をノックアウトした際に適応的な効果がみられ、またin vivoにおける流量が正確に予測された。非必須遺伝子は重要な役割を果たす可能性があるが、それは未だに調べられていない培養条件下でのことだろうと考えられる。我々のモデルでは、これが見かけ上非必須である遺伝子に関するもっとも有力な説明となり、非必須遺伝子の37〜68%についてはこの理由で説明が可能と思われる。一方、非必須遺伝子の15〜28%については遺伝子重複によって補償がなされており、4〜17%だけが代謝ネットワーク流量を再構築すると緩衝が生じる。富栄養条件下では重要でない遺伝子の半分以上について、それらが重要となるような条件を推定することができた。予想されるように、こうした条件特異的な遺伝子群は、系統学的分布がずっと狭いものになる。同じ反応を触媒する遺伝子が重複するのは、不可欠な反応の場合にはそれほど一般的ではないので、こうした遺伝子は補償のために保持されているわけではないのだろう。重複遺伝子の存在は、高い酵素反応流量を選択した結果と考えた方がうまく説明される。

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