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脳:時間差モデルは人の高次学習を記述する

Nature 429, 6992 doi: 10.1038/nature02581

周囲からの刺激を利用して迫り来る危険を予測する能力は、生存に不可欠である。このような予測は、できるだけ早く、できるだけ確実なものでなければはならない。パブロフ条件づけでは、以前に習得された一連の逐次的な予測因子について、高次の連関という観点で研究されており、そこからたとえば時間差学習のような計算理論の着想が生まれている。しかし、現在のところ、こうした学習がどのような仕組みで起こるのか、妥当な神経生物学的説明はなされていない。今回、機能的磁気共鳴画像法を高次の忌避条件付けに適用し、人が苦痛を予測する上でのカギとなる計算戦略を記述することができた。腹側線条体と前島部の神経活動は、時間差モデルによって予測される逐次学習シグナルと著明な一致を示した。この結果から、柔軟な忌避学習過程が、現実世界の環境の変りつつある不確定な性質に、理想的に適合していることが明らかになった。報酬学習についての既存のデータとあわせて考えると、腹側線条体が複雑な好悪の予測を調和のとれた行動に統合していくために重要な役割を果たしていることが示唆される。

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