Article 細胞:組織特異的治療に役立つ、肺と固形腫瘍の内皮表面のサブトラクティブプロテオミクスによるマッピング 2004年6月24日 Nature 429, 6992 doi: 10.1038/nature02580 治療薬や造影剤を組織にin vivoで特異的に到達させる際に重要な標的を見つけだすには、組織の分子的複雑さと組織内の大半の細胞が他から接触しにくいことが妨げとなっている。今回、静脈内注射した抗体が本来的に接触できるような組織-血液境界面で発現されている少数のタンパク質サブセットを同定するための、仮説に先導されたシステム生物学的方法について報告する。細胞内の分画化、サブトラクティブプロテオミクス、バイオインフォマティクスを活用して、限られた組織にだけ分布していたり、明らかに組織による違いが見られる内皮細胞表面タンパク質を同定した。発現プロファイリングと抗体を用いたγ-シンチグラフィーによる画像化によって、アミノペプチダーゼ-PとアネキシンA1が、in vivoで肺と固形腫瘍においてそれぞれ抗体の選択的標的となることが確かめられた。アネキシンA1に対する放射免疫治療では、腫瘍が破壊され、実験動物の生存率が上昇した。この分析手法を使えば、組織特異的、疾患特異的に発現する内皮細胞表面タンパク質をマッピングし、画像化や治療に役立つ接触可能な標的を発見できる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る