Letter

工学:エピタキシャル量子井戸を用いた半導体ナノ結晶のエネルギー移動ポンピング

Nature 429, 6992 doi: 10.1038/nature02571

量子閉じ込め効果の結果として、半導体ナノ結晶の発光色は、その大きさを変えるだけで劇的に変えられる。このような波長可変性に加えて、フォトルミネセンスの量子効率が大きく光安定性が高いため、ナノ結晶は表示装置、蛍光タグ、固体照明、レーザーなどさまざまな発光技術への利用が期待されている。しかし、このような応用の際の大きな制約はナノ結晶の電気的ポンピングが困難なことで、これはおもに絶縁性の有機物キャッピング層が存在するためである。今回我々は、原理的に電気的または光学的にポンピング可能な近接の量子井戸からの非接触かつ放射によらないエネルギー移動によるナノ結晶への電子−ホール対(電子とホールの放射再結合により発光が起こる)の間接注入法を報告する。理論的、実験的結果から、この移動は非常に速く量子井戸内での電子−ホール再結合に匹敵し、試験した構造ではエネルギー移動効率が50%を超えることがわかった。さらに、測定されたエネルギー移動速度は十分に大きく誘導放射状況でのポンピングが可能であり、ナノ結晶による光学増幅器やレーザーのこの手法による実現可能性を示唆している。

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