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物性:高転移温度超伝導体における高エネルギースピン励起の構造

Nature 429, 6991 doi: 10.1038/nature02576

従来の超伝導体では、超伝導をもたらす電子間引力を格子振動(フォノン)が媒介する。銅酸化物超伝導体では、その高い転移温度(高Tc)を説明する媒介励起として、集団スピン励起が提案されている。媒介励起は伝導電子と強くカップリングし、対形成エネルギーより大きいエネルギーをもち、Tcで存在する必要がある。YBa2Cu3O6+xのような高Tc超伝導体の磁気励起における最も顕著な特徴はいわゆる「共鳴」である。共鳴は超伝導と深い関係にあるが、La2-x (Ba,Sr)xCuO4のグループでは見出されておらず、Bi2Sr2CaCu2O8+δでも普遍的に存在するわけではないことから、主因ではないようだ。今回、我々は非弾性中性子散乱を用い、YBa2Cu3O6.6について高エネルギー側で可能性のある媒介励起の特性を調べた。我々は、不整合点にピークを持つ矩形の連続スペクトルの励起を観測した。これらの励起は超伝導対形成エネルギーより高いエネルギーをもち、Tcで存在し、「共鳴」よりもはるかに大きいスペクトル強度を持つ。La2-x BaxCuO4でも同様の励起が発見されたことから、これらは銅酸化物に一般的な特性で、電子対を媒介している候補だと考えられる。

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