Letter 地震:平らなナスカスラブがアルゼンチンの下に沈み込むことに伴ってみられる低い電気抵抗率 2004年5月27日 Nature 429, 6990 doi: 10.1038/nature02565 アンデス山脈の大部分の地下では、海洋リソスフェアがマントルの中に約30°の角度で東向きに沈み込んでいる。スラブより発せられた揮発性物質がマントル物質の融点を下げるので、この沈み込むスラブとその上の大陸リソスフェアの間のくさび状の領域(ウェッジ)は部分溶融していると考えられている。このくさび状の領域はアンデス山脈の縁の特徴である活火山から噴出するマグマの最大の供給源となっている。しかし南緯28°と33°の間では沈み込むナスカプレートは異常に浮力が大きいようで、深さ約100 kmのところで平らとなり大陸の下にほとんど水平に広がっている。この「平らなスラブ」の上では、アンデス山系主部の火山活動は、約900万年前におそらく平らなスラブがマントルウェッジを押しつぶしたときに終了した。しかし、このようなことが起きたときにスラブ内の揮発性物質がどこに行ったか、そして平らなスラブがなぜ600 km東で最終的に急角度でマントルへと下降していくことになったかはよく分かっていない。本論文では、アルゼンチン中央部における地磁気・地電流法(MT法)探査断面の結果を提示し、沈み込んだスラブの東端に沿って高い電気伝導度が存在し、そこには部分溶融した領域があることを示す。この電気伝導度構造は、部分溶融が少なくとも250 km、おそらくは400 km以上の深さまで起きているか、溶融体が深さ410 kmの不連続面から供給されていて、BercoviciとKaratoの「水フィルター」遷移層モデルと矛盾しないことを示唆している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る