Letter 細胞:ヒト減数分裂リコンビナーゼDmc1はATPに依存した相同DNA鎖の交換を促進する 2004年5月27日 Nature 429, 6990 doi: 10.1038/nature02563 相同的組換えは、DNA切断の修復やゲノムの安定性維持に不可欠である。大腸菌では、相同的組換えはRecAタンパク質に依存して起こる。ATPの存在下では、RecAの働きによって相同DNAの対合とDNA分子を連結して組換え分子を作る鎖交換反応が起こる。DNAの継ぎ目の形成は、一本鎖DNA(ssDNA)上でRecAが核となって、らせん状の核タンパク質フィラメントを形成するところから始まる。真核生物にはRecAに似た2種類のリコンビナーゼRad51とDmc1が存在する。Rad51は有糸分裂組換えと減数分裂組換え両方に必要だが、Dmc1の機能は減数分裂に限られている。今回我々は、ヒトDmc1タンパク質(hDmc1)がDNA鎖の交換を促進するかどうかを調べ、hDmc1が少なくとも数千塩基対にわたって対合したDNA基質の間で、鎖の交換を促すことを明らかにした。DNA鎖の交換はATPを必要とし、ヘテロ三量体のssDNA結合分子複製因子A(RPA)に強く依存する。hDmc1を介したDNA組換えは、ssDNA上でhDmc1が核となってらせん状核タンパク質フィラメントが形成されて始まるとの証拠が得られた。hDmc1のDNA鎖交換活性は、減数分裂の際に起こったDNAの二本鎖切断の修復や減数分裂染色体の倍数性維持に不可欠と考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る