Letter 地震:地震計で最近記録された余震を用いた1811〜1812年ニューマドリッド地震の解析 2004年5月20日 Nature 429, 6989 doi: 10.1038/nature02557 地震波の通過に付随する動的応力変化は遠く離れた場所の地震を誘発すると考えられているが、すべての余震の60パーセント以上は本震で破壊した断層の長さの2倍以内で起きた静的応力変化が引き金となっているようである。したがって観測された余震分布は本震の破壊域の形状を詳細に推定するために利用できる。バックグラウンドの応力増加速度が小さい大陸中央部で起きた大地震の余震は、数百年にわたって継続することが知られており、速度と状態に依存した摩擦法則に基づいたモデルはこのような推測を理論的に支持している。実際、これまで行われたニューマドリッド地震活動に対するほとんどの研究は、現在継続している微小地震活動は余震の継続であると仮定してきた。本論文では、地震計が記録した余震の位置と弾性応力変化モデルを用いて、1811〜1812年のニューマドリッド地震活動で起きた4回の大地震のうち3回について、運動学的に矛盾のない破壊シナリオを求めた。その結果、これら3回の地震は現在起きている微小地震活動は主要な本震による破壊の証拠であると今まで解釈されてきた地域に隣接する2つの断層で発生し、断層の交点および両端近傍に応力が増加したローブができていることが分かった。ニューマドリッド地震の本震の残る1つは、この地域から200 km以上北にあるインディアナ州南部とイリノイ州の南部のウォバッシュ・バレーで起きた可能性があると推測される。この地域は現在でも活発な微小地震活動が存在し、歴史的資料によれば相当な地盤液状化が起きたとされるところである。今回の結果は、将来起きるとされるプレート内大地震はこれまで考えられていたよりもずっと広い地域で起きる可能性があることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る