Letter 細胞:Rab5は受容体チロシンキナーゼによるアクチンリモデリングに関与するシグナル伝達GTPアーゼである 2004年5月20日 Nature 429, 6989 doi: 10.1038/nature02542 Rab5は、受容体のエンドサイトーシスとエンドソームの動的変化の両過程において細胞内移動(trafficking)の制御に関与する低分子量GTPアーゼである。Rab5が受容体チロシンキナーゼ(RTK)によって活性化されうるとわかったことから、このような受容体から始まるエフェクター経路にもRab5が関与するのではないかと考えられるようになった。本論文では、環状ラッフリング(circular ruffling)と呼ばれる、RTKによって誘導されるアクチンリモデリングにRab5が不可欠なことを報告する。Rab5、ホスファチジルイノシトール-3-OHキナーゼ、Racから発する3種類の独立したシグナルは、環状ラッフルの誘導に同時的に必要とされる。Rab5は、以前にRab5特異的なGTPアーゼ活性化タンパク質(GAP)であることがわかっているRN-treを介してアクチン細胞骨格にシグナルを伝達する。本論文では、RN-treがRab5-GAPとRab5エフェクターの2つの機能をもつことを示す。またRN-treが、環状ラッフル形成とのつながりが既に指摘されている過程であるマクロピノサイトーシスに極めて重要な役割を果たすことも示す。さらにRN-treは、F-アクチンと、F-アクチンのバンドル形成タンパク質であるアクチニン-4の両方と相互作用する。したがってRN-treは、Rab5、F-アクチン、アクチニン-4の3種類の分子と同時に結合できると考えられる。これはおそらく、細胞膜上でアクチン繊維の架橋を促してアクチンネットワーク形成を助けているのだろう。したがって、Rab5はシグナル伝達GTPアーゼであることが判明し、またこの下流の経路を構成する主要分子成分が今回解明されたことになる。 Full Text PDF 目次へ戻る