Letter 物理:光格子における超冷原子のTonks‐Girardeau気体 2004年5月20日 Nature 429, 6989 doi: 10.1038/nature02530 強相関の量子系は物理で最も興味がある基礎的な系の一つである。そのような例の一つにTonks-Girardeau気体がある。これは約40年も前に提案されたが、現在まで実験で実現した例はない。この気体では、1次元に閉込められたボソン粒子間の斥力相互作用が物理を支配している。粒子間の斥力を最小にするため、ボソンは空間の同じ位置を占めない。これはフェルミオンのパウリ排他原理に似ており、そのため、ボソン粒子はフェルミオン的な性質を見せるようになる。しかし、完全に理想的なフェルミオン(あるいは、ボソン)的挙動を見せるわけではない。それは例えば、特徴的な運動量分布として現れる。本研究では、2つの直交する定在波で形成した2次元光格子中に閉込めた超冷ルビジウム原子でTonks-Girardeau気体を実現した。3つ目の浅い格子ポテンシャルをこの量子気体の長軸と平行にかけ、原子の有効質量を大きくし相互作用を強くすることによって、Tonks-Girardeau領域に到達できた。トラップされたボソンがフェルミオン的な性質を帯びると仮定して、運動量分布を理論的に計算し、測定結果とよく一致することを明らかにした。 Full Text PDF 目次へ戻る