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地震:負の体積変化を持つ脱水脆化によるやや深発地震の断層形成

Nature 428, 6982 doi: 10.1038/nature02412

地震は、深さ約50 km以上では自律的な脆性破壊が高温高圧のために起こりえないにもかかわらず、沈み込み帯の深さ約680 kmまでのところで起きる。そのような地震(特に50〜300 kmで起きるやや深発地震と呼ばれるもの)は、特に蛇紋岩などの水和鉱物が脱水によって脆化することが引き金となって起こる可能性がある。蛇紋岩の脱水による破壊の問題点は、脱水に伴う体積変化が2〜4 GPa(60〜120 kmの深さ)の圧力では負になり、脆性破壊の力学からはこの圧力以上の条件下では不安定性が消滅することが予測されていることである。本論文では、応力下でのアンチゴライト蛇紋岩の脱水によって、脱水の際に形成された超微細粒子から成る固体反応生成物により縁取られた断層が形成されることを示す。この現象は、調べたすべての条件下(圧力1〜6 GPa; 温度650〜820 ℃)で観察されており、反応による体積変化の正負とは無関係である。この結果は破壊力学からの予想とは矛盾するが、断層が形成される際に固体の残滓から流体が分離するという今回の観察結果が支持する仮説によって説明できる可能性がある。この観察結果は、差応力下において破壊する水和鉱物が存在する限り、脱水による脆化が深さによらず地震を引き起こす機構として機能しうることを示している。

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