Letter

生化学:筋肉のミオシンモーターは高負荷ではワーキングストロークが小さくかつ遅くなる

Nature 428, 6982 doi: 10.1038/nature02380

筋収縮はモータータンパク質のミオシンIIによって駆動されており、ミオシンIIは一時的にアクチン繊維に結合し、一連の繊維移動すなわち「ワーキングストローク」を起こし、その後解離してこのサイクルを繰り返す。ストロークサイズはこれまでに単離したミオシンII分子を用いて低負荷で測定されているが、その結果にはかなりのばらつきがある。しかし、筋収縮中にモーターが働く高負荷状態では測定されていない。本研究で我々は新しいX線干渉技術を用い、モーターの元来の構造と機能を維持している無傷の筋肉細胞において、一定負荷でミオシンIIのワーキングストロークを測定した。我々は高負荷ではストロークはより小さく遅いことを示す。低負荷でのストロークサイズは構造的限界によって決まる可能性が高い。一方、高負荷では、モーターはこの限界に達する前にアクチンから解離する。ミオシンIIのストロークの負荷依存性は、骨格筋の機械的性能および効率を決定する主要な分子レベルの決定因子である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度