Letter

化学:コロイド懸濁液における不均一結晶核形成の開始

Nature 428, 6981 doi: 10.1038/nature02397

過飽和溶液に小さい「種」粒子を添加すれば結晶が核形成する速度を大幅に増すことができる。この過程は、種から生まれる結晶と種が同じ構造の場合は少なくとも定性的には理解されている。しかし、「異質な」物質を種とした場合の結晶形成の微視的機構はあまりよく分かっていない。本論文では、異物を種としたコロイド結晶化の数値シミュレーションについて報告する。モンテカルロシミュレーションを行って、さまざまなサイズの滑らかな球形粒子が剛体コロイド粒子の懸濁液における結晶化にどのように影響するか調べた。結晶核形成に伴う自由エネルギー障壁を計算したが、低い障壁は核形成が容易に起こることを意味している。効率の良い結晶化の促進剤となるには、種粒子が明確な最小サイズより大きい必要があることが分かった。最小サイズより少し大きい粒子は結晶化の「触媒」として作用する。これは新しくできた結晶粒がこの種から離れるためである。対照的にもっと大きい種粒子は、それから生まれた結晶粒に被覆されたままになる。この現象は実験で観測できるはずであり、得られる結晶サイズ分布を制御する上で重要な結果をもたらすであろう。

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