Article 生化学:タンパク質透過チャネルのX線解析構造 2004年1月1日 Nature 427, 6969 doi: 10.1038/nature02218 保存されたヘテロ三量体の膜タンパク質複合体であるSec61あるいはSecY複合体は、タンパク質透過チャネルを形成し、ポリペプチドが膜を透過したり、膜に取り込まれたりできるようにする。我々はメタン生成古細菌Methanococcus jannaschii由来の複合体の構造を分解能3.2Åで決定した。その構造から、一つのヘテロ三量体が機能的膜通過チャネルとして働くことが示唆された。α-サブユニットは2つの連結した部分、膜貫通部分1-5と6-10からなり、共にγ-サブユニットによって固定されている。細胞質側にあってチャネルへとつながっている漏斗状構造は、短いヘリックスによって栓をされている。栓が外れると、チャネルが開き、くびれた部分に疎水性残基がリング状に配置している「砂時計」のような形になる。このリングには、通過中のポリペプチドの周りを密封し、他の分子の透過を妨げる働きがあるのかもしれない。この構造からはまた、シグナル配列認識の機構や、未完成の膜タンパク質の膜貫通領域が脂質中に入る側面出口の機構も示唆され、膜通過のための駆動力を提供するパートナーが結合する部位も示された。 Full Text PDF 目次へ戻る