Letter

進化:中国の始新世前期層から出土した真霊長類の頭骨

Nature 427, 6969 doi: 10.1038/nature02126

確かに真霊長類(現代型霊長類)とされる霊長類が初めて地球上に登場したのは、およそ5,500万年前の始新世前期のことだった。最初の出現以後の、最も古い真霊長類はCantius、Donrussellia、 Teilhardinaの3つに分類できる。しかし、最古の真霊長類は主として単独の歯や破片となった顎骨の形でしか見つかっていない。本論文では、ほぼ完全な上下の歯列を備えている部分的に保存された真霊長類の頭骨について報告する。この頭骨はTeilhardina属の新種のものであり、アジアで同属が発見されたのはこれが初めてである。この新種は中国湖南省のLingcha累層の上部から見つかったもので、推定年代は 5,497万年前である。形態解析と系統発生解析から、この新種はTeilhardina属の最も原始的な種であり、真霊長類の放散の根元近くに位置することが明らかになった。これまで知られるなかで最古の真霊長類が今回発見されたことは、真霊長類の適応の起源に関する議論の解決に役立ち、また、真霊長類の最後の共通祖先がおそらく小型で昼行性の視覚に頼る捕食者であったことを示唆するものである。

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