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Volume 15 Number 112018年11月号

感染したインフルエンザの亡霊

あなたの出生年はいつだろうか? さまざまな亜型が出現するインフルエンザのうち、どの亜型に感染しやすいかは、その人の出生年に流行していた亜型がカギを握っているようなのだ。免疫学的刷り込みと呼ばれるこの現象の解明に、米国立衛生研究所やビル&メリンダ・ゲイツ財団などが資金提供を始めた。インフルエンザの万能ワクチン開発に利用できる可能性があるからだ。

特別公開記事Free access

石油流出事故の大半に人的ミス

石油流出事故の大半に人的ミス

タンカーの運行や事故に関する記録は、本質的な理解を妨げる内容であることが多く、これが研究や法律にゆがみを生じさせている。今後優先的に進めるべき研究を3つ提案する。

Editorial

ハリケーンの襲来とトカゲの足の特徴の変化

ハリケーンの襲来とトカゲの足の特徴の変化

自然選択が起こっているところはめったに見られない。このほど、カリブ海の荒天を生き延びた生物がそれを垣間見せてくれた。

News in Japan

本庶佑氏がノーベル医学・生理学賞受賞!

本庶佑氏がノーベル医学・生理学賞受賞!

免疫チェックポイント阻害剤によるがん治療を切り開いた本庶佑氏とジェームズ・アリソン氏に、2018年のノーベル医学・生理学賞が贈られる(ノーベル賞各賞に関する記事は12月号に掲載予定です)。

学術界サバイバル術入門 — Training 5:学術英語 ②

学術界サバイバル術入門 — Training 5:学術英語 ②

あなたの考えの影響力を最大にするためには、読者にあなたの考えをしっかりと伝える必要があります。そのヒントを2回に分けて説明します。

Research Highlights

News

次なる「緑の革命」作物の育種

次なる「緑の革命」作物の育種

1960年代に「緑の革命」を起こした作物は、高収量だが窒素吸収能が低いために窒素肥料使用量が増加し、環境へ悪影響を及ぼしていた。今回、この「緑の革命」作物の育種によって、高収量を維持しつつ、窒素吸収能の改善に成功したことが報告された。

余震の予測もAIで

余震の予測もAIで

ニューラルネットワークを用いて本震後に余震が発生する場所を予測する手法は、従来の予測法よりも正確であることが示された。

古代人類の混血第一世代を確認

古代人類の混血第一世代を確認

ロシアで発見された初期人類の化石が、異なる絶滅ヒト族間の混血で生じた第一世代のものであることが確認された。

巨大ブラックホールで重力赤方偏移を観測

巨大ブラックホールで重力赤方偏移を観測

銀河系の中心にある巨大ブラックホールで、一般相対性理論が予言する重力赤方偏移が観測された。

火星に水の地底湖を発見

火星に水の地底湖を発見

探査機「マーズ・エクスプレス」のレーダー観測データによれば、火星の地下には液体の水が大量に存在するようだ。これが裏付けられれば、生命探査にも重要な一歩となる。

CRISPR作物はGM作物と同じくEU法の規制下に

CRISPR作物はGM作物と同じくEU法の規制下に

欧州最高司法府が遺伝子編集作物について示した判断は、科学者や遺伝子編集作物推進者に衝撃を与えている。

遺伝子サイレンシング薬をFDAが承認

遺伝子サイレンシング薬をFDAが承認

RNA干渉の発見から20年。米国政府はようやく、この現象を利用した最初の薬を認可した。

News Feature

感染したインフルエンザの亡霊

感染したインフルエンザの亡霊

生まれて初めてのインフルエンザ感染が、以後のその人のインフルエンザに対する免疫応答を形作る。こうした免疫の「刷り込み(imprinting)」の重要性が最近、認識されるようになってきた。

Japanese Author

光で活性化されるタンパク質の新型を発見

光で活性化されるタンパク質の新型を発見

ロドプシンは、光を受容して反応するタンパク質である。ヒトの眼の網膜で働いたり、オプトジェネティクス(光遺伝学)技術に利用されたりすることで知られている。ロドプシンには、タイプ1(微生物型)とタイプ2(動物型)の2種類が存在するというのがこれまでの通説だったが、今回、それを覆す発見があった。第3のタイプのロドプシン、「ヘリオロドプシン」が、神取秀樹・名古屋工業大学大学院教授と井上圭一・東京大学准教授らにより報告されたのである。

News & Views

リンパ管による脳内の老廃物除去

リンパ管による脳内の老廃物除去

髄膜にあるリンパ管は、血管と相互作用して脳から有害な老廃物を除去していることが明らかになった。この知見は、認知や加齢、アルツハイマー病などの疾患と関係がありそうだ。

反射を伴わない負の屈折

反射を伴わない負の屈折

トポロジカルな音波の人工結晶「ワイル・フォノニック結晶」の2つのファセットの境界において、反射を伴わない音波の負の屈折が実現された。

体内のカロリー燃焼を促進する意外な分子

体内のカロリー燃焼を促進する意外な分子

代謝産物の1つであるコハク酸は、褐色脂肪組織での熱産生過程を活性化し、カロリー燃焼を促進することがマウスで示された。この発見は、ヒトの肥満対策にも有効かもしれない。

News Scan

鳥たちの免疫

鳥たちの免疫

渡りのパターンによって特徴が異なる

発生のバランス技

発生のバランス技

四肢が成長をそろえる仕組み

Nature Highlights

Nature 2018年9/6 〜9/27号のハイライトを掲載しています。

2018年9月6日号

2018年9月13日号

2018年9月20日号

2018年9月27日号

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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