Nature ハイライト

Cover Story:二重の制御:脳型回路と機械学習過程を組み合わせたハイブリッド型AIチップ

Nature 572, 7767

現在、汎用人工知能を開発する取り組みは主に2つある。1つは、神経科学に基づく、脳を厳密に模倣する回路を構築する試みで、もう1つは、コンピューター科学に基づく、コンピューターを用いた機械学習アルゴリズムの実行である。今回L Shiたちは、この2つの方法を統合して1つのハイブリッド型プラットフォームにした電子チップであるTianjicチップについて報告している。このTianjicチップには、容易に再構成できる複数の機能コアがあり、機械学習アルゴリズムと脳型回路の両方に対応できる。著者たちは、Tianjicチップを無人自律自転車に組み込むことによって、今回の方法の可能性を実証している。Tianjicチップは汎用アルゴリズムやモデルを同時に処理できるため、この無人自律自転車は自らバランスを取ることができ、音声制御が可能で、障害物を検知して回避できる。

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