Nature ハイライト

Cover Story:プラトン立体を詰め込む:プラトン立体とアルキメデス立体の充填の問題を解く

Nature 460, 7257

粒子の高密度充填の幾何学的知見に基づくモデルは、液体、ガラス、結晶、粉粒体、生細胞など、多くの系の構造を説明するのに役立つ。この分野における以前の研究のほとんどは、球状粒子に注目しているが、このような理想的な形状の場合ですら、問題は非常に難しく、球の最密充填に関するケプラー予想が証明されたのは、2005年になってからである。18の古典的幾何形状、すなわちプラトン立体やアルキメデス立体(表紙に示されている)は古代ギリシャ時代から知られている形だが、それらの最密充填配置については、ほとんどわかっていない。今回、S TorquatoとY Jiaoは、5つのプラトン立体(四面体、立方体、八面体、十二面体、二十面体)と13のアルキメデス多面体の既知の最密充填体について報告している。これらの立体の対称性は、基本的な充填配置を決定するうえで極めて重要であり、中心対称性をもつプラトン立体とアルキメデス立体の最密充填は、対応する最密(ブラヴェ)格子充填で与えられると予想される(Letter p.876, N&V p.801, www.nature.com/podcast)。

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