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細胞生物学:動的な突起がアスガルドアーキアの這行運動を媒介する
Nature 658, 8138 doi: 10.1038/s41586-026-11063-9
這行運動は真核生物細胞を特徴付ける性質であり、動的なアクチン細胞骨格、調節された接着、空間的に組織化されたシグナル伝達経路を必要とする。アスガルドアーキアは、既知の原核生物の中で真核生物に最も近縁と考えられており、その豊富な「真核生物特有のタンパク質(ESP)」群の中に、こうした機能をコードしている可能性がある。これまでに培養された数少ないアスガルドアーキアでは、中央の細胞体から、アクチンを基盤とする細胞骨格で満たされた複数の突起が伸びる、複雑な細胞形態が認められている。本論文で我々は、ロキアーキア類とホドアーキア類に属する2種の生物をライブセル顕微鏡で観察し、それらが細胞の形を分単位の時間スケールで動的に大きく変化させ、長い突起をそれぞれ毎分1.5~4.8 μmの速度で伸長・退縮させることを示す。これらの細胞はガラス表面に接着した後、突起を使って能動的な這行運動を行った。しかし、特定のアクチン阻害剤の存在下では観察された動態が停止したことから、アクチンがこれらの過程で中心的な役割を担っていることが示唆された。今回観察された細胞の可塑性と運動性は、原核生物の中では他に例のない特徴であり、最初の真核生物細胞の出現にとって極めて重要だった可能性がある。こうした最初の真核生物細胞は、アスガルドアーキアの一員と、ミトコンドリアの祖先であるαプロテオバクテリアが会合することによって形成されたと考えられている。

