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気候科学:過去45万年間の両半球間のモンスーン動態
Nature 658, 8137 doi: 10.1038/s41586-026-11166-3
全球のモンスーンシステムは、ヒト集団を含む地球の生物相の大部分に淡水を供給している。ミランコビッチ理論は、地質学的時間スケールでの地球の日射量の変化を予測し、こうした変動は全球のモンスーンに変化をもたらすと考えられる。氷被覆や海面水温など、気候系内部の強制力も、モンスーンシステムに影響を及ぼす可能性がある。しかし、全球のモンスーンの変動を駆動する要因に関する我々の理解を検証するための、氷期–間氷期サイクルにわたる南半球のモンスーン変動記録はほとんどない。今回我々は、過去45万年にわたって、南北両半球のモンスーンが、ミランコビッチ強制力と気候系内部の境界条件に応じて変動してきたことを示す。我々は、アマゾン盆地の鍾乳石の酸素同位体データに基づく、南米夏季モンスーン(SASM)の変動記録を提示する。南米夏季モンスーンの変動と、北半球の主要なモンスーンであるアジアモンスーンの変動は、顕著な位相のずれを示してきた。しかし、両方のモンスーンの影響を受ける地域では、時折、同期した挙動が起こることが観測された。また、同期性のしきい値が特定され、氷期の終結期を含め、このしきい値を超える10件の事象が見いだされた。こうした期間における古気候の強制要因との比較からは、温室効果ガス濃度、赤道をまたいだ南北の温度勾配、大西洋と太平洋の両方の海面水温が、おそらくこれらの事象に影響を及ぼしていたことが示された。この記録は、特に地球規模の境界条件が急速に変化する期間に、全球モンスーンが自ら再編成し得ることを実証している。

