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化学:KRh@MFI内で安定化されたRh3+が位置選択的ヒドロホルミル化を触媒する

Nature 658, 8137 doi: 10.1038/s41586-026-11136-9

ヒドロホルミル化は、工業用有機金属触媒反応の要であり、この過程では位置選択性が非常に重要な要素となる。現在の工業システムでは、高価で毒性のあるホスフィン含有配位子を持つロジウム(Rh)を用いた均一系触媒が使われており、現行の均一系触媒に匹敵し得る代替の不均一系触媒を開発する必要性が浮き彫りになっている。この方向性に沿って、原子レベルで分散させたRh触媒が、ヒドロホルミル化向けの有望な候補として提案されている。しかし、高い転化率で高い位置選択性を達成することは、いまだに大きな課題である。今回我々は、MFI型ゼオライトの管状細孔内部に閉じ込められた、サブナノメートルサイズのRh2O3クラスターが、反応条件下で崩壊し、孤立したRh3+種とRh+種を生じることを示す。密度汎関数理論(DFT)による検討を、分光学的研究および触媒研究と組み合わせることで、Rh3+を介したヒドロホルミル化はRh+によるものと同様にエネルギー的に実現可能と考えられ、Rh3+はRh+よりも本質的に、ヒドロホルミル化に対する選択性が高く、二重結合異性化に対する選択性が低いことが分かった。我々は、Rh3+種とRh+種が共存する場合に、N-メチルピロリジン(MP)や1-メチル-2-ピロリドン(NMP)などの窒素含有分子の添加を通して、Rh+部位を選択的に阻害できることを実証した。これらの分子は、MFI型ゼオライトの管状細孔内でRh+に優先的に配位するため、その異性化機能が抑制される一方、Rh3+部位は触媒作用に利用可能な状態に保たれる。この戦略によって位置選択性が著しく向上し、NMPを添加剤として用いた場合、1-デセン転化率99.8%でウンデカナール選択率が96%に達するとともに、直鎖アルデヒドと分岐アルデヒドの比(l/b)はこれまで報告されている中で最高の817に達した。

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