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遺伝学:体細胞変異で明らかになったヒトの加齢におけるミクログリアの発生起源
Nature 658, 8137 doi: 10.1038/s41586-026-10939-0
ミクログリアは、中枢神経系に常在するマクロファージである。マウスでは、ミクログリアは胚発生の際に脳に定着し、成体における造血系からの供給がごくわずかでも、生涯にわたって維持され得る。ヒトのミクログリアの起源はそれほど明確にはなっていないが、最近の証拠からは、一部の個体において、骨髄由来細胞がヒトミクログリアプールに寄与することが示唆されている。今回我々は、ヒトミクログリアの発生起源を調べるため、各細胞クローンを一意に識別する目印となる、蓄積した体細胞変異の組み合わせを利用して、骨髄由来細胞のヒト脳内への浸潤を追跡する手法を開発した。この手法を20人の高齢者に適用したところ、調べた全ての個体で、骨髄由来細胞が脳内に流入した証拠が見いだされた。ミトコンドリアDNAのバリアントを用いた単一細胞系譜追跡を含む単一細胞解析により、これらの浸潤細胞はミクログリアに類似しており、ミクログリアプールの大きな割合を占め得ることが実証された。ヒトコホートデータの解析では、クローン性造血の大半のタイプとアルツハイマー病との間に、保護的な関連があることが実証された。これらの結果を総合すると、我々は、ヒトの健常な脳には骨髄系細胞の流入が広く認められ、この流入がヒトのミクログリアプールに寄与し、加齢とともにありふれた現象になることを明らかにした。

