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栄養:水生無脊椎動物食品の栄養価

Nature 658, 8134 doi: 10.1038/s41586-026-10908-7

世界人口の大半は微量栄養素を十分に摂取できておらず、これが経済とヒトの健康に連鎖的な悪影響を及ぼしている。水生の無脊椎動物は多様で生産性が高く、社会生態学的に重要な食料だが、ヒトの栄養への寄与は往々にして見過ごされている。本研究で我々は、水産養殖の生産、捕獲漁業、栄養素組成のデータを組み合わせ、世界の栄養素供給に対する水生無脊椎動物の寄与を定量化した。さらに、無脊椎動物に関する栄養素情報が乏しいことから、我々は、種特異的な形質データを用いて、海洋の非魚類種を対象とした世界的データベースSeaLifeBaseに登録されている5万種超の無脊椎動物の栄養素成分を推定する予測モデルを構築した。その結果、水生無脊椎動物は栄養素密度が極めて高いことが明らかになり、現在の水生無脊椎動物の生産量で、ビタミンB12とセレンについては50億人超、銅、オメガ3脂肪酸、ヨウ素、亜鉛については10億人超、ビタミンB2およびB3、鉄、マンガン、マグネシウムなどについては1億人超に対して、各栄養素の年間必要量を供給していることが示された。栄養素組成は、分類群、消費形態(部位や加工法など)、そして、それらの種が生息する地域や温度レジームなどの環境要因や生活史要因によって異なっていた。総合して、生態学的な持続可能性が確保され、社会経済的および食料システム面の障壁(食品の安全性、入手可能性、価格の手頃さ、文化的受容性、生物学的利用能など)によって無脊椎動物の摂取や栄養素の取り込みが妨げられないとすれば、本研究は、水生無脊椎動物を世界の全社会の食餌に組み込むことの潜在的利点を明らかにし、開発プロジェクト、持続可能性評価、食料政策におけるそれらの栄養学的重要性を一般化している。

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