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遺伝学:ロングリード塩基配列解読から明らかになった、精子における減数分裂前の遺伝子変換
Nature 657, 8133 doi: 10.1038/s41586-026-10901-0
減数分裂組換えは、既存の対立遺伝子を新たに組み合わせることで遺伝的多様性を生み出す基本的な過程である。ヒトにおける交差は特徴が十分に明らかになっているが、より高頻度に見られ、遺伝子変換につながる非交差の研究は依然として困難である。今回我々は、精子のロングリード塩基配列解読で得られた単一の高精度リードによって、交差と非交差の両方を検出できることを示す。この手法により、1人の男性に由来する試料を用いた解析のサンプルサイズを、実質的に任意に設定できるようになる。13人のドナーに由来する15の精子試料において2382の候補非交差を解析した結果、PRDM9誘導組換えとは異なる性質を持つ、一貫した非交差構成要素が特定された。この現象は、DMC1の結合によって特定された減数分裂期のDNA二本鎖切断部位、交差組換え地図あるいはGCに偏った遺伝子変換とは関連していなかったが、ゲノムの脆弱部位とは関連していた。こうした非交差構成要素はまた、家系データにおける父系の非交差遺伝子変換にも見られた。同じ解析を12の血液試料に適用したところ、類似した性質を持つ非交差の遺伝子変換が観察されたが、交差事象はごくわずかであった。さらに、同一のPRDM9遺伝型を持つドナー間であっても、異なるタイプの組換えについてはばらつきがあることが実証された。我々は、精子に見られる非交差の遺伝子変換事象のかなりの割合は減数分裂前に生じると提案する。

