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精密測定:単一の多原子分子イオンの赤外吸収分光法

Nature 657, 8131 doi: 10.1038/s41586-026-10915-8

吸収分光法は、分子構造を探るための基本ツールである。しかし、個々の分子を対象に吸収分光を行うことは、信号対雑音比が低いために難しい。今回我々は、原子イオンと共捕捉された単一分子イオンの中赤外振動遷移を対象とした非破壊吸収分光法について報告する。単一光子の吸収は、吸収された光子から分子への運動量移行によって検出される。この反跳信号は、2イオン結晶の非古典的な運動状態を用いて増幅され、その後に原子イオンによって読み出される。我々は、この反跳検出法の特性を明らかにし、これを用いて、個々のCaOH+分子イオンにおけるフェムト秒レーザーパルスとO–H伸縮振動の間の相互作用を調べた。さらに我々は、単一光子感度で得られた振動遷移のスペクトルを提示する。この方法は、多様な分子種の量子状態を準備・測定する上で、複雑な多原子分子の状態を非破壊で検出する手段となり得る。

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