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天文学:いて座A*の自転に感度を持つ星の発見

Nature 657, 8131 doi: 10.1038/s41586-026-10894-w

銀河系の中心部に位置するいて座A*(Sgr A*)は、最も近傍にある大質量ブラックホール(MBH)である。この近さ故に、Sgr A*を周回する個々の恒星の軌道を測定することが可能になっている。これらの星は試験粒子として振る舞い、4.3 × 106MのMBH周囲の重力ポテンシャルを探査する。これらの観測結果から、中心質量が1%未満の精度で決定され、星が示す弱い相対論的な運動を通じて、支配的な相対論的補正効果、すなわち、重力赤方偏移、横ドップラー効果、そしてポテンシャルがシュバルツシルト計量の性質に従うことによって生じる順行方向の歳差を調べることが可能となった。これらの効果は、β2 = (v/c)2vは速度、cは光速)のオーダーである。また、回転するブラックホールを記述するカー計量は、β3のオーダーの補正を生じさせる。本論文で我々は、8.7年の軌道周期を持ち、近点距離が小さいために最大速度が2万5000 km s−1に達する、暗い主系列星(mK = 19.3)であるS301を発見したことを報告する。現在の近赤外干渉計や将来の超大型望遠鏡の分光観測による計測能力の範囲内で、S301の運動はSgr A*の自転に直接感度を持つ。S301の大きな離心率は、この星が、ヒルズ機構によって引き裂かれた連星の、捕獲された方の成分であることを示唆している。

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