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社会科学:ニューディール期の住宅ローンプログラムは白人の債務者に偏って恩恵をもたらした
Nature 657, 8131 doi: 10.1038/s41586-026-10850-8
今回我々は、米国の連邦住宅局(FHA)と退役軍人局(VA)の住宅ローンプログラムでは、それぞれの開始当初に、黒人の債務者が少なかった一方で、外国で出生した債務者は相応な数存在したことを示す。こうしたプログラムの受益者が不均衡に白人に偏っていたことは、研究者たちによって以前から想定されていたが、初期の債務者が誰であったかを示す証拠は乏しく、その出生国・出生地に関する情報も欠けていた。本論文で我々は、1935~1947年の2万9921件のFHA保険付き融資とVA保証付き融資からなる復興金融公社住宅ローン会社(RFCMC)の記録を国勢調査データと関連付けることで、この空白を埋める。1940年には米国人口の9.9%が黒人であったにもかかわらず、黒人の債務者に提供された融資は、FHA保険付き融資が2.1%、VA保証付き融資が5.1%に過ぎなかった。一方、移民がFHA融資に占める割合は10.0%で、人口に占める移民の割合に見合っており、VA融資に占める移民の割合は2.2%で、第二次世界大戦退役軍人に占める移民の割合と釣り合っていた。今回の結果は、米国の持ち家政策の基礎となった2つの制度に、かなりの人種的不平等が存在したことを示している。我々は、今回の知見が、持ち家の取得と、居住地域の獲得や資産保有といった関連する結果に見られる人種間格差の形成におけるFHAとVAの融資の役割を探る、萌芽的な研究の起点になると期待する。

