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光学材料:NH4B4O6F結晶における真空紫外第二高調波発生
Nature 650, 8100 doi: 10.1038/s41586-025-10007-z
真空紫外(VUV、100~200 nm)光源は、高性能分光法、量子研究、半導体リソグラフィーに不可欠である。従来の大規模VUV発生技術と比較すると、非線形光学(NLO)結晶を用いた第二高調波発生(SHG)は、最も単純かつ効率的な方法である。しかし、適切なNLO結晶は希少であるため、SHGを用いたVUV光の生成は制限されてきた。既存の材料は、位相整合要件を満たすことができないか、変換効率が低いか、あるいは成長に厳しい制約がある。今回我々は、VUV光の生成に適した有望な材料として、フルオロオキソボレート結晶NH4B4O6F(略称ABF)を開発したことを報告する。特定の位相整合角を持つVUVデバイスが構築され、位相整合SHGを通して記録的な158.9 nmの光と、177.3 nmにおいて変換効率5.9%で最大4.8 mJのナノ秒パルスエネルギーが実現された。この高いNLO性能は、非対称サブ格子を形成するフッ素ベースのユニットの最適化配置に起因する。今回の研究は、NLO分野に新たな材料をもたらし、ABFを用いた小型の高パワーVUVレーザーに応用される可能性がある。

