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医学研究:複合免疫療法後のHIV-1制御の相関因子
Nature 650, 8100 doi: 10.1038/s41586-025-09929-5
抗レトロウイルス療法(ART)なしで持続的にHIV感染制御を誘導する治療戦略を見つけることは、重要な優先事項である。HIVワクチン接種、免疫刺激、潜伏感染再活性化、広域中和抗体(bNAb)の受動移入を含む複合免疫療法は、非ヒト霊長類モデルで有望性が示されてきたが、そのような方法をヒトへ応用した研究はほとんどない。本研究で我々は、ART治療中の10人のHIV感染者を対象に、次の3つの手法を併用する単群概念実証試験を実施した。すなわち、(1)HIV Gag保存配列を標的としたDNA + IL-12プライム/改変ワクシニアウイルスアンカラ(MVA)ブースト法による治療型ワクチン接種、(2)ATRによるウイルス抑制時における2種類のbNAb(10-1074、VRC07-523LS)およびtoll様受容体9アゴニスト(レフィトリモド)の投与、それに続く、(3)ART中断時のbNAbの再投与である(Clinicaltrials.gov: NCT04357821)。10人の参加者のうち7人が、ART中断後、介入後制御を示し、この制御は残存するbNAb血漿レベルとは無関係であった。リバウンドしたウイルスに対する早期応答としての活性化CD8+ T細胞のロバストな増殖は、ART中断時のウイルス血症ピーク後のウイルス量中央値が低いことと相関していた。これらのデータは、複合免疫療法はリバウンドを遅らせ、CD8+ T細胞応答を改善して、HIVの持続的な制御を誘導する上で有効となり得ること、また、これらの手法は引き続き最適化されるべきであることを示唆している。

