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神経科学:ヒト脳で視覚と触覚を橋渡しする代理身体地図
Nature 650, 8100 doi: 10.1038/s41586-025-09796-0
ヒトの感覚系は協同して働き、周囲の世界について首尾一貫した経験を生み出す。他者が何かに触れられたのを見ると、自分自身の触覚を表現する脳領域が活性化する。つまり、視覚系は接触関連の計算を行って、視覚入力が身体に及ぼす結果をシミュレートする。この視覚表現と体性感覚表現の間のインターフェースを脳がどのように実装しているのかは、長年の疑問の1つである。今回我々は、この問題に取り組むために、脳全体にわたって体性感覚の身体部位チューニングと視野のチューニングを同時にマッピングするモデルを開発した。このモデルを安静時の持続的な共活性化に適用したところ、脳の内在的体部位ネットワークの身体部位チューニングの詳細な地図が得られた。動画を見ている間、体部位同調は、背外側視覚系全体にわたる反応を説明し、皮質表面全体に敷き詰められた一連の体部位身体地図が明らかになった。これらの地図の体位チューニングは、視覚チューニングと協調しており、視野内の位置の選好と身体部位に対する視覚カテゴリー選好の両方を予測した。これらの結果から、整合した視覚–体性感覚トポグラフィック地図が視覚と体部位の基準枠を結び付けているという、脳構成の一様式が明らかになった。このクロスモーダルインターフェースは、生の感覚印象を、行為や社会的認識、意味処理に有用な、より抽象的な形式に変換する上で、理想的な位置にある。

