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地震学:摩擦破壊と地震の核形成・発展機構

Nature 637, 8045 doi: 10.1038/s41586-024-08287-y

摩擦運動は、接触物体間の摩擦界面を形成する接点集合体を切り離す破壊の急速伝播によって媒介される。こうした破壊は、せん断亀裂に似ている。この過程が自然の断層で生じると、こうした急速な破壊は本質的に地震となる。破壊力学はこのような特異な物体の急速な運動を記述するが、それらを生成する核形成過程はよく分かっていない。今回我々は、破壊力学を拡張して有限界面幅(一般的には無視されている)を明示的に取り込むことで、核形成過程を完全に記述する。我々は、その結果としてゆっくりとした定常クリープが、明確な応力しきい値において起こることを、実験的および理論的に示す。さらに、ゆっくりとクリープするパッチが界面の幅に到達すると、こうしたクリープするパッチが古典的な破壊力学によって記述される急速な破壊へと滑らかに転移するトポロジカル転移が起こる。破壊と物質強度との関連性は別として、この破壊核形成ダイナミクスの新しい描像は、地震核形成ダイナミクスと直接関連があり、ゆっくりとした非地震性破壊が急速な地震性破壊に常に先行しなければならない(境界の初期欠陥が両方の空間次元に局在している限り)ことになる。この理論は、地震の核形成が起こる時期と機構を理解するための新しい枠組みを提供できる可能性がある。

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