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がんゲノミクス:大腸がんにおけるゲノムとトランスクリプトームの予後シグネチャー

Nature 633, 8028 doi: 10.1038/s41586-024-07769-3

大腸がん(CRC)は、中核となるがん経路のドライバー遺伝子に影響を及ぼす一連の体細胞ゲノム変化によって引き起こされる。今回我々は、がんを引き起こす体細胞変異が機能および予後に及ぼす影響を理解するために、長期間の追跡調査を行った集団ベースのコホートの1063例の原発性CRCについて、全ゲノムおよびトランスクリプトームを解析した。その結果、変異が見られた96のドライバー遺伝子のうち、9遺伝子はこれまでCRCと関連付けられていなかったもので、24遺伝子はどのがんとも結び付けられていなかったものだった。経路上の共変異(co-mutation)の2つの異なるパターンが観察され、タイミング解析により9つの早期ドライバー遺伝子変異と3つの後期ドライバー遺伝子変異が特定されるとともに、CRC特異的な変異過程のシグネチャーが複数明らかになった。WNT、EGFR、TGFβ経路の遺伝子の変異、ミトコンドリアCYB遺伝子、3つの調節エレメント、21のコピー数多型、COSMIC SBS44のシグネチャーが生存と相関していた。遺伝子発現の分類によって、異なる分子的特徴を持つ5つの予後サブタイプが得られ、これは、部分的にはその基盤となるゲノム変化で説明された。マイクロサテライト不安定性腫瘍は、低酸素レベルや、免疫細胞およびストローマ細胞の浸潤レベルが異なる2つのクラスに分けられた。今回の研究は我々の知る限り、CRCのゲノムとトランスクリプトームの統合解析としては最大のものであり、変異と遺伝子発現と患者の転帰を相互に結び付けている。予後に影響を及ぼす変異や発現サブタイプの特定は、CRC治療の個別化に向けた今後の取り組みを導く可能性がある。

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