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エネルギー材料:荷電吸着剤による空気からの二酸化炭素の捕獲
Nature 630, 8017 doi: 10.1038/s41586-024-07449-2
温室効果ガスの排出削減と大気からの除去は共に、ネットゼロ排出を達成し気候変動を制限するために必要である。従って、大気から二酸化炭素を捕獲する、「直接空気回収(DAC)」として知られる過程のための改良した吸着剤が必要とされている。特に、低温で再生可能な低コストの物質は、現在の技術的制約を克服できる可能性がある。本研究で我々は、「荷電吸着剤」として知られる新しい種類のデザイナー吸着剤物質を提示する。この物質は、低コスト活性炭の細孔にイオンを蓄積させる電池に似た充電過程により作製され、挿入されたイオンが二酸化炭素の吸着サイトとしての役割を果たす。我々は、この充電過程を用いて炭素電極の細孔に反応性水酸化物イオンを蓄積させ、結果として得られた吸着材料が(重)炭酸塩の形成により周囲の空気から二酸化炭素を急速に捕獲できることを見いだした。従来のバルク炭酸塩とは異なり、荷電吸着剤は低温(90〜100°C)で再生可能で、吸着剤の導電性により再生可能電力を用いた直接ジュール加熱による再生が可能である。荷電吸着剤は、細孔環境の調整可能性が高くてコストが低いことから、化学分離や触媒に加え、他にも数多くの潜在的応用があると期待される。

