Perspective

細胞神経科学:ヒト神経科学における大規模神経生理学と単一細胞プロファイリング

Nature 630, 8017 doi: 10.1038/s41586-024-07405-0

大規模な単一ユニットのヒト神経生理学、単一細胞RNA塩基配列解読、空間トランスクリプトミクス、外科的に切除されたヒト脳組織の長期的ex vivo組織培養の進歩により、ヒト神経科学研究にかつてない機会がもたらされている。このPerspectiveで我々は、ニューロピクセルや最近の脳細胞アトラスの取り組みなど、これらのパラダイムの進展について説明し、それらの統合が、ヒト脳でのネットワークレベルの活動の細胞基盤の研究をどのように推し進めるかを考察する。具体的には、覚醒下脳手術で切除されたヒト脳組織試料を機能的にマッピングし、多モードの細胞プロファイリングや機能的プロファイリングを行うためにex vivoで培養できるようにするワークフローを紹介する。次に、ヒト神経科学の進展が臨床診療にどのような影響を及ぼすかを探り、さらに、考慮すべき社会的および倫理的な影響について検討する。ヒト神経科学から得られる可能性のある知見は多岐にわたり、ヒトの神経多様性や進化についての手掛かりから、病理学で病変回路の研究や操作を行うための細胞タイプ特異的な手段の提供までと幅広い。このPerspectiveは、ヒト脳の機能的細胞構造を理解する刺激的な時代を迎えるに当たり、ヒト神経科学の分野に統一的な枠組みを提供することを目的としている。

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