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神経科学:睡眠圧はゼブラフィッシュで単一ニューロンのシナプス数を調節する

Nature 629, 8012 doi: 10.1038/s41586-024-07367-3

睡眠はほぼ普遍的な行動であるが、その機能は明らかにされていない。シナプス恒常性仮説では、覚醒中に起きたシナプスの数と強度の増加を再び標準化するために、睡眠が必要であると提唱されている。大規模なニューロン集団、または樹状突起のごく一部を調べたいくつかの研究で、シナプス恒常性仮説と一致する証拠が見つかっているが、睡眠が単に許容的な状態として機能しているのか、それともニューロン全体の規模で能動的にシナプスの下方調節を促しているのかは不明である。本研究で我々は、ゼブラフィッシュ幼生で、睡眠状態と覚醒状態を通じて単一ニューロンに対して全ての興奮性シナプスの画像化を繰り返し行い、シナプスは、ニューロンサブタイプ依存的な様式で、自発的または強制的な覚醒の間に獲得され、睡眠中に失われることを示す。しかし、シナプスの喪失は、覚醒が長く続いた後の高い睡眠圧に関連した睡眠中に最大になり、中断されない夜の後半で最小になった。逆に、睡眠圧の低い期間に薬理学的に誘導された睡眠は、ノルアドレナリン作動性の緊張が抑制された状態でアデノシンレベルが上昇しない限り、シナプス喪失を引き起こすには不十分であった。睡眠依存的なシナプス喪失は、睡眠圧によって単一ニューロンレベルで調節されており、睡眠の全ての期間が等しくシナプス恒常性の機能を果たせるわけではないと、我々は結論する。

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