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化学:ロジウムゼオライトによって触媒されるプロペンの位置選択的ヒドロホルミル化

Nature 629, 8012 doi: 10.1038/s41586-024-07342-y

ヒドロホルミル化は、アルケン類からアルデヒド類を製造する工業プロセスである。プロペンの位置選択的ヒドロホルミル化による高価値n-ブタナールの生成は、日常生活における各種必需品の製造にn-ブタナールがさまざまな形で大量に応用されるため、特に重要である。担持ロジウム(Rh)ヒドロホルミル化触媒は、触媒の再生利用可能性、分離の容易さ、連続フロープロセスへの適応性に優れることが多いため、大いに活用されている。にもかかわらず、通常こうした触媒は、柔軟に回転して立体的制約のないヒドリドジカルボニルRh中心からなり、n-ブタナールに対して限定的な位置選択性しか得られない。今回我々は、Rh(I)-gem-ジカルボニル中心からなるRh種をMELゼオライト骨格内に適切に封入することで、上述のモデルを打破できることを示す。この最適化された触媒は、6500 h−1という生成物形成ターンオーバー頻度(TOF)でn-ブタナールに対して99%を超える位置選択性とアルデヒド類に対して99%を超える選択性を示し、これまで開発された全ての不均一系触媒と大半の均一系触媒の性能を上回っている。今回の包括的研究は、ゼオライト骨格が、ゼオライト骨格とRh中心の間の空間に閉じ込められた中間体の反応経路をn-ブタナールだけの形成に向けて誘導する足場として機能し得ることを示している。

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