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量子通信:遠隔通信ネットワークにおけるナノフォトニック量子メモリーノードのエンタングルメント
Nature 629, 8012 doi: 10.1038/s41586-024-07252-z
長距離量子通信用の実用的な量子ネットワークを実現する際の重要な課題の1つは、ファイバー光通信インフラによって接続された量子メモリーノード間のロバストなエンタングルメントである。今回我々は、遠隔通信ファイバーネットワークに組み込まれたナノフォトニックダイヤモンド共振器内のシリコン空孔(SiV)中心を用いた多キュービットレジスターからなる、2ノード量子ネットワークを実証する。遠隔エンタングルメントは、SiVの電子スピンキュービットと光学光子の間の共振器増強された相互作用によって生成される。分離されたノードのロバストなエンタングルメントには、時間ビンキュービットによる、一連の伝令付きスピン-光子エンタングリングゲート操作が用いられている。また、秒程度の長さのエンタングルメント記憶と累積誤り検出の提供には、長寿命の核スピンキュービットが用いられている。我々は、遠隔通信周波数(1350 nm)への光子通信キュービットの効率的な双方向量子周波数変換を組み込むことによって、低損失ファイバーの40 kmスプールやボストン地域の都市環境に設置された長さ35 kmのファイバーループを通して2つの核スピンメモリーのエンタングルメントを実証した。これは、実用的な量子リピーターと大規模量子ネットワークの実現への一歩になる。

