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計測学:海上の光時計
Nature 628, 8009 doi: 10.1038/s41586-024-07225-2
光時計が配備されれば、航行自律性のための測位が改善され、地球物理学的モニタリングや分散型コヒーレントセンシングのための遠隔時刻標準が得られ、遠隔量子ネットワークの時刻同期が可能になるとともに、国家時刻標準の運用に冗長性がもたらされる。現在、実験室での光時計の相対精度は10−18未満に達しているが、こうした高性能時計を持ち運び可能にしたものは、そのサイズ、環境感度、費用のために実用性が制限されている。今回我々は、モバイルプラットフォームでの動作に必要なサイズ、性能、環境感度の低さを兼ね備えた光時計の開発について報告する。この35 lの時計は、分子ヨウ素分光計、ファイバー周波数コム、制御電子回路を組み合わせたものである。こうした時計3台は、太平洋上の軍艦で20日間連続して稼働し、生じた計時誤差は1日当たり300 ps以下であった。この光時計は、能動型水素メーザーに匹敵する性能を、10分の1の体積で実現している。海上での高性能時計の運用は、歴史的に難題でありながら、航海には不可欠であり続けている。今回の実証は、将来の光計時ネットワークの到来を告げる大きな技術的進歩を示している。

