生態学:FSC認証を受けた森林管理は非FSC認証のものに比べて大型哺乳類に有益である
Nature 628, 8008 doi: 10.1038/s41586-024-07257-8
世界の熱帯林の4分の1以上が木材目的に利用されている。これらの生態系では伐採が生物多様性に影響を与えているが、それは主に、林道の開設により広大な地域で野生生物の狩猟が容易になっていることによる。森林管理協議会(FSC)などの森林管理の認証プログラムは、生物多様性への影響を緩和すると期待されているが、FSC認証の有効性はこれまでのところ、研究設計の課題、とりわけ不十分な標本サイズに起因して、ほとんど知られていない。今回我々は、アフリカの西部赤道域の14の伐採権地において、カメラトラップで撮影された55種の哺乳類の130万枚の画像を用い、FSC認証の有効性に関する証拠を得た。FSC認証を受けた伐採権地の哺乳類検出率は、非FSC認証の伐採権地のものを上回っていた。この影響は、体重が10 kgを超える種や、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストで「深刻な危機(CR)」に分類されているマルミミゾウやニシローランドゴリラのような保全優先度の高い種で最も顕著だった。哺乳類群集全体として、非FSC認証の伐採権地ではFSC認証の伐採権地よりも齧歯類などの小型種が相対的に多かった。種の保護において最優先されるべきは、効果的な法執行による未伐採林の維持だが、伐採が行われている森林に関しては、我々の知見によって、FSC認証を受けた森林管理が非FSC認証のものよりも哺乳類群集への危害が小さいことを示す説得力のあるデータがもたらされた。本研究は、齧歯類などの小型種が優占する半分空っぽな森林を生まないためには、FSC認証を受けた森林管理、またはそれと同等に厳密な要件や管理機構が、木材採取の規範となるべきであることを示す強力な証拠を提示している。

