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量子ホール物理:TaIrTe4における密度調整された相関による二重量子スピンホール絶縁体

Nature 628, 8008 doi: 10.1038/s41586-024-07211-8

トポロジーと相関を1つに収斂させることは、物質の新たな量子状態の探究において切望されている領域である。電子相関を量子スピンホール(QSH)絶縁体に導入することによって、量子ホール絶縁体系やチャーン絶縁体系では不可能な、分数トポロジカル絶縁体などのエキゾチックで時間反転対称なトポロジカル秩序が出現する可能性がある。今回我々は、TaIrTe4の真性単層結晶の単一粒子トポロジーと密度調整された電子相関の相互作用から生じる、結晶内部の新たな二重QSH絶縁体について報告する。電荷中性では、単層TaIrTe4においてQSH絶縁体が実証され、非局所輸送の増強とヘリカルエッジコンダクタンスの量子化が示された。電荷中性の状態から電子を導入していくとTaIrTe4は、電荷密度の狭い範囲でのみ金属的な挙動を示すが、その後速やかに新しい絶縁状態に移行した。これは、TaIrTe4の単一粒子バンド構造に基づくと全く予想されなかったことである。この絶縁状態は、ファンホーブ特異点近傍の強い電子不安定性に起因している可能性があり、おそらく電荷密度波(CDW)をもたらす。注目すべきことに、我々はこの相関絶縁ギャップ内で、QSH状態が復活するのを観測した。CDWギャップ内のヘリカルエッジ伝導の観測は、スピン物理と電荷秩序を橋渡しする可能性がある。今回の二重QSH絶縁体の発見によって、CDW超格子を通してトポロジカルな平坦ミニバンドを生成する新しい方法がもたらされ、これにより、時間反転対称な分数相や電磁気学を探求する有望なプラットフォームが得られる。

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