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ウイルス学:HIV-1 Env三量体は膜のCD4受容体に非対称的に結合する

Nature 623, 7989 doi: 10.1038/s41586-023-06762-6

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)の感染は、ウイルスエンベロープ糖タンパク質(Env)が細胞表面の受容体CD4に結合することによって開始する。CD4の可溶性ドメインと複合体を形成したEnvの高分解能構造は決定されているが、天然の膜におけるその結合過程についてはあまり分かっていない。本研究で我々は、クライオ電子線トモグラフィー法を用いて、HIV-1とCD4を提示するウイルス様粒子間で形成される膜間境界面でのEnv–CD4相互作用を観察した。Env–CD4複合体は、クラスター化や環状構造をとることにより、向かい合う膜同士を近接させた。Env–CD4のクラスター化は、キャプシドの成熟に依存していた。サブトモグラムの平均化と分類により、Envは、1つ、2つ、最終的に3つのCD4分子に結合した後、開いた状態をとることが明らかになった。我々のデータは、1つあるいは2つのCD4分子に結合した非対称的なHIV-1 Env三量体は、ウイルスが宿主細胞膜に結合している間に検出可能な中間体であることを示しており、この結果は、抗体を介した免疫応答やワクチン免疫原の設計に影響を及ぼすだろう。

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