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光物理学:ニオブ酸リチウム薄膜上における集積フェムト秒パルス発生器
Nature 612, 7939 doi: 10.1038/s41586-022-05345-1
集積化したフェムト秒パルス源や周波数コム源は、光原子時計、マイクロ波フォトニクス、分光学、光波合成、周波数変換、通信、ライダー、光コンピューティング、天文学など、幅広い応用に重要な部品である。主要なオンチップパルス発生方法は、三次非線形性か半導体利得のいずれかを有するマイクロ共振器内でのモード同期に頼っている。しかし、こうした方法は、雑音特性、波長、繰り返し率の調整可能性に限界がある。別の方法として、電気光学変調器を用いて連続波単一周波数レーザーを変調することによって、モード同期なしでサブピコ秒パルスを合成できる。今回我々は、カスケード型低損失電気光学振幅・位相変調器とチャープブラッグ格子を用いて時間レンズシステムを形成することによって、ニオブ酸リチウム集積フォトニックプラットフォームに実装したチップスケールのフェムト秒パルス源を実証する。このデバイスは、連続波分布帰還型レーザーチップによって駆動され、単一の連続波マイクロ波源によって制御され、いかなる安定化も同期も必要としない。我々は、繰り返し率が30 GHzで、10 dB光学帯域幅が12.6 nmのフラットトップ光学スペクトルを持ち、個々のコムライン出力が0.1 mWを超え、パルスエネルギーが0.54 pJのフェムト秒パルス列(持続時間520フェムト秒)を測定した。我々の結果は、連続波からパルスへの変換効率が以前の集積光源で得られた値より1桁高い、調整可能かつロバストで安価な集積パルス光源を示している。今回のパルス発生器は、超高速光学測定や分散型量子コンピューターネットワークなどの分野で応用される可能性がある。

