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天文学:コンパクト天体の合体で生じた近傍にある長時間ガンマ線バースト

Nature 612, 7939 doi: 10.1038/s41586-022-05327-3

ガンマ線バースト(GRB)は、宇宙における強烈な爆発によって生じる短時間の高エネルギー放射現象である。長時間(2秒以上)継続するバーストは大質量星の重力崩壊によって、短時間(2秒未満)のバーストは中性子星などコンパクト天体2つの合体によって生じる。これら2つの性質を併せ持つ第三の種類の複合的なバーストが確認されているものの、その前駆天体を恒星に結び付ける決定的な証拠は見つかっていなかった。明るい超新星が見つからないことから、典型的な重力崩壊による爆発の可能性は否定されるものの、遠距離にあるため、前駆天体系の特徴を直接高感度で探索することはできない。そのため、キロノバを示す不確かな証拠のみが報告されていた。本論文では、非常に明るいGRB 211211Aの観測結果と、それによってこの事象が第三の複合的なGRBに分類されるとともに、その距離をわずか346 Mpcに絞り込んだことを報告する。我々の測定結果は、GRBの低エネルギー(紫外から近赤外)対応天体が、コンパクト天体の合体での放出物で形成された可能性のある、明るい(およそ1042 erg s−1)キロノバによって駆動されていることを示している。

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