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化学:CPETメディエーターを用いる電極触媒的な金属水素化物の生成
Nature 607, 7919 doi: 10.1038/s41586-022-04874-z
遷移金属水素化物(M-H)は、さまざまな酵素過程や触媒反応でよく見られる中間体であり、H+/H2相互変換、CO2からギ酸(HCOOH)への還元反応、水素化反応において中心的役割を果たしている。こうした反応のエネルギー効率のさらなる向上に取り組むためには、M-Hを容易に形成することが重要な課題である。具体的には、温和なプロトン源を用いた容易な電気化学的M-H生成は、CO2からHCOOH(付加価値が最も高いCO2還元生成物)への電気的還元において、競合するCO形成とH2形成に対する高い選択性を可能にするカギである。今回我々は、協奏的プロトン–電子移動(CPET)メディエーターを用いる、電極触媒的M-H生成戦略を提示する。原理証明として、一連のCPETメディエーターとCO2電極還元触媒[MnI(bpy)(CO)3Br](bpyは2,2′-ビピリジン)の組み合わせが精査され、COからHCOOHへの生成物選択性の逆転を調べることでマンガン水素化物(Mn-H)生成段階の効率が評価された。我々は、in situ分光法によってMn-H種の形成を実証し、この機構が起こるための熱力学的境界条件を決定した。その結果、この系における最良のCPETメディエーターとして合成鉄–硫黄クラスターが特定され、HCOOH生成のためのベンチマーク触媒系の作製が可能になった。

